人生とは人を育てることだ
生きていればだれでも少なからず、誰かを育てる機会を得ることがありますよね。
その期間が臨時で1週間の場合もあるし、けっこう長い期間の場合もあります。
世のお母様方はいわば「我が子のコーチであり、トレーナー、セコンド」であるわけです。
もちろんお母様でなくても、当然自分よりも年が若いものや新入してきた相手、などなど深さや内容は異なりますが、
人は誰かに育てられ、また誰かを育てていくものです。
そんな時に一番多く寄せられるお悩みとして、
「誰かを指導する、育てるのが難しい」
そんな声をよく耳にします。
仕事柄、6歳から上は27歳辺りまで指導する立場なので、この10年で何百人と育ててきましたが、
うまく成長した子、なかなか苦労した子色んなタイプがいましたが、
成功したケースには例外なく共通点があることに気が付きましたので、そこをまとめていきたいと思ってます。
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今回の記事を読んでほしい人
- 新入社員指導に苦労している先輩社員
- 年頃の我が子とうまく向き合えないお父さん、お母さん
- 誰かを育てたい人
そんな方々へ贈ります。
セコンド力を高める10のポイント
- 1.信じる。褒める
- 2.遠慮しない。
- 3.打開策のない否定はしない。
- 4.心のネックを取り除いてあげる
- 5.「おまえの限界をおれはまだ見せてもらってねぇぞ!」と言う。
- 6.割合は褒め3:叱り1
- 7.いつまでも引きづらない。
- 8.方針をコロコロ変えない。
- 9.食料を与える。
- 10.自分を超える人材になるようにセルフイメージする。
まずは当然ながら、相手に悪意を持って育てても相手は育ちません。
敏感にそれを察知されます。
疑心暗鬼の相手の指導やコーチングほど逆効果であり、時間の無駄となってしまいます。
育てるならば、100%信じてあげることから始めましょう。
時に、言い過ぎたかな?と思ってしまったり、逆に言いすぎて傷つける(嫌われる)事を怖れて指導が中途半端になってしまうことがあります。
これは、経験上、中途半端な優しさは優しくない。
やるなら、しっかり(もちろんひとりよがりな厳しさはマイナス)
新人ホテルマンにそのホテルのルールやマニュアルを教えるとします。
その時に、いいやいいや!と曖昧にしたり、手を抜いてしまうと結局その新人ホテルマンは一人前のホテルマンとしてのルールや接客が身につかず、歪曲したまま育ってしまいます。
植物も人間も根付くまでが大切。
ネットなどでは、ただの誹謗中傷を見ない日はないくらいですが、
本当の意味で否定とは「今のやり方などに代わるものを提案すること」です。
ただ、「おまえはダメなやつだ。バカヤロー!!」と中身のない叱咤激励をしても
当然ながらよくなりません。
もちろんすぐに正解を与えてしまうのも過保護ですが、
ただでさえ萎縮している新人などに中身のない否定の言葉を繰り返すと
ネガティブな感情が育つだけで、何一つ前向きな解決にはなりませんからね。
指導する上で、心の中で何かしらのブレーキやプレッシャーが相手には発生しているということを意識しましょう。
・怒られたら嫌だな。
・やり切る自信ないな。
・面倒くさいな。
・朝弱いんだよね。
など。多種多様なそういうモヤモヤをキャッチして解消してあげる助言をすることも信頼関係を深めるチャンスとなります。
※無理やり相手のデリケートな部分に踏み込んで身勝手な説教すると逆効果です。
思うんですが、人は誰かの限界をそうそう見せてもらえるものではありません。
当然ですが、
相手の「今」は過程であって限界ではありません。
なので、とりあえず行き詰まったり、相手を元気づけたい時は言いましょう。
「つーか、おれはまだおまえの限界見せてもらってねぇ!おれは思うんだけど、お前の限界ってこんなもんじゃないだろ?」
そんなニュアンスで構いません。
ポイントはまだまだ伸びしろがあると、肯定してあげることです。
否定するより肯定を。
実際に伸びしろの件以外にも自分より上の立場の人間が手放しで信じて声掛けすることによって
伸びしろが増加することがあります。
バランスは大切です。
ポイントは褒めの方が多くすることです。
誰だって叱られたくはありません。
しかし、褒めてばかりでは相手が堕落してしまうという先入観から必要以上に叱ってしまう。
萎縮した状態では相手はコストパフォーマとしての才能を発揮できません。
まずはどんな小さいことでも、馬鹿らしいことでも全力で褒めてあげましょう。
褒めることから信頼を築き、その信頼関係の下きちんと叱って初めて効果があります。
またいつまでもダラダラ叱り、その怒りや負の感情をダラダラと延長させる人がいます。
それも無意味です。
叱り続けても、責め続けても、一定の範疇を超えると効果はなくなります。
上に立つものとして、親として忘れてあげること、水に流してあげることも時には肝心です。
また時間が立ってから、過去のことを蒸し返して叱るのも逆効果です。
叱る内容はその時のことだけ。
違う内容に飛び火しても無意味。
子供、新人、部下が困ることで多いのが、
上司や親、上に立つ人が方針をコロコロ変えることです。
そうすると、心理的にジレンマに陥ります。
どちらの指示を重視すればいいかわからないから、止まってしまう。こういうこともあります。
コーチとしてもセコンドとしても一貫性の在るなしは重要ですね。
餌付け作戦です。
これは効果的です。
おごってもらった相手に悪い感情はわきにくいもの。
またおごってもらうと言う行為が習慣化すると、主人とペットと同じような主従関係に特に日本人は陥ります。
おごってくれる人は社会的に自分より上⇒従わねば!
いいか悪いかは別として、上下関係は指導する上で大切です。
そこが曖昧だと、相手は心から指示に従おうとなかなかしません。
※もちろん奢ってあげることだけで解決はしません。食料を与えるはあくまで変化球です。
まずは指導者側が成功するイメージをすることが肝心です。
そしてこう育てたいというVISIONが明確であればあるほどうまくいきます。
まさか、「こいつ育つかなぁ?」なんて半信半疑ではありませんよね?
結局のところ育てる側がイメージ出来ないのに、すくすくと育っていくことはありません。
やはりマインドが肝心なのですね。
なので焦って育てようとせずに、まずはこういうふうになってほしいという人物像のイメージングから開始すると
グンと成功する可能性は上昇します。
セコンド力のまとめ
ここまでの話しをまとめると、
人を育てる時の成功する条件は以下です。
・信頼関係がきちんと築けている。
・明確なVISIONが描けている。
・叱り過ぎない。
・遠慮しない。
・最後に、共に成長するという気持ちがお互いに存在する。
・しかし、主役は育てる側ではない。
実は人を育てるということは、ダイレクトに自分が成長するということに繋がります。
よく、人に教える力がつくと理解力も9倍に伸びるというケースがあります。
自分の壁を打ち破りたい時、果敢に人を育てる時間と労力を割く。
逆説的ですが、まさにこれが真理ですね。
これから誰かを育てないとならないあなたへ
応援してます。きっと大丈夫。きっとうまく育ちます。
writer:かみじょー
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