英EU離脱とTPPの関連性
英国移民問題からのEU離脱の流れは、同じ島国日本でも同様の危険性を秘めているのではないか?
という疑問が昨日からわいてきました。
実際にTPPという不透明な協定がこれから進行していく中でじゃあ実際にどのように日本は影響していくのか?
それを考えてました。
実際にTPPは貿易の自由化がメインでありますが、もしもその中に「完全移民自由化」というものが含まれていたら
これは本当に対岸の火事として英国の一連の流れを受け止めてはいけないんじゃないの?
そう思ったのです。
実際に今回の記事では、「日本の労働人口の推移」と「外国人労働者数の推移」を比較してわかりやすく解説していきたいと思います。
日本の失業率と労働人口と世界の失業率ランキング2016
■日本の完全失業率
まずは、日本の労働者人口からです。
完全失業率は、「3.4%」
日本の完全失業率は世界でみると第93位。
日本は安定して国民に仕事を供給している国だとわかります。
ちなみに海外の完全失業率のTOPは「ボスニア・ヘルツェゴビナ」の27%
■世界の完全失業率ランキング20
ランキング:国名:完全失業率
1位:ボスニア・ヘルツェゴビナ:27.70%
2位:マケドニア:27.26
3位:南アフリカ:25.37
4位:ギリシャ:25.00
5位:スペイン:22.08
6位:スーダン:21.60
7位:セルビア:18.51
8位:アルメニア:17.70
9位:アルバニア:17.10
10位:クロアチア:16.90
11位:キプロス:15.32
12位:チュニジア:15.00
13位:ジャマイカ:13.50
14位:バハマ:13.38
15位:サントメ・プリンシペ:13.03
16位:エジプト:12.88
17位:ポルトガル:12.44
18位:バルバドス:12.16
19位:ベリーズ:11.96
20位:イタリア:11.89
このランキングからわかることは、
異常なまでに高いヨーロッパの失業率。
1位、2位、4位、5位、7~11位。そして17位20位とヨーロッパが占めています。
イギリスはどうでしょう?
71位:イギリス:5.38%
イギリスはヨーロッパでは失業率が低い。
日本よりは高いですが、それでもイタリアの11%と比べると低い数値となっています。
今回の英移民問題もこの「完全失業率」との兼ね合いも大きく、
実際に移民をするという意味は「移民先で仕事を見つけられる」ということを含みますので、例えば
景観が素晴らしく料理も美味しいイタリアへ移民しても仕事が見つからない可能性はイギリスの2倍。
という理由からイギリスへの移民殺到した理由がわかってきますね。
日本の労働者数2016
■2016年5月31日のデータです。
・日本の就業者数は6396万人。前年同月に比べ54万人の増加。17か月連続の増加
雇用者数は5679万人。前年同月に比べ101万人の増加。40か月連続の増加
⇒これは日本の景気が持ち直してきたことを示します。
・日本の完全失業者
完全失業者数は224万人。前年同月に比べ10万人の減少。71か月連続の減少
(3) 完全失業率
完全失業率(季節調整値)は3.2%。前月と同率
つまり、ここまでまとめると
■日本の失業者と労働者数 ・日本の完全失業者数は224万人(3.4%) ・日本の労働人口は6396万人これは一年以上労働人口は増加傾向になる ・海外の失業率ではヨーロッパの失業率の高さは危険。 ・イギリスは世界71位で失業率は5.3% |
つぎに日本における外国人労働者数についてです。
日本の外国人労働者数2016
日本における外国人労働者数は一体どのくらいなのでしょうか?
日本における外国人労働者数は90.9万人。
その2割は、間接雇用、つまりパートや契約社員となります。
のこり8割弱は、直接雇用。正社員ということになります。
この90.9万人という数値は、日本の労働人口6396万人との比率を考えてみると
「1.42%」
これは高い数値ではないようでですが、
実際にイギリスの労働人口(2015年)は、3100万人
うち外国人労働者人口がなと223万人。
これは割合でいうと7.1%
と高数値になっている点。
日本の1.42%よりもはるかに高い数値ですが、
今後の日本も同様に外国人労働者割合が上昇していくおそれがあるのでは、と感じずにはいられませんでした。
TPPとEU法の関連性
「チャレンジ、オープン、イノベーション。」これが私の成長戦略の一貫した基本理念です。
国内の構造改革を進め、競争力を高める。同時に、経済連携によって広い経済圏に打って出る。
この内外一体の改革は、深刻な人口減少に直面する日本が持続的成長を実現する唯一の道だ、と私は確信しています。
だからこそ、私は、アジアと欧州をつなげる日EU・EPA、そしてアジア太平洋で一つの経済圏を目指す、
TPP、その先のFTAAPの実現に向けて、全力を注いでいます。
こちらは2014年安倍首相のスピーチの一部ですが、
特に気になるのは、
「深刻な人口減少に直面する日本が持続的成長を実現する唯一の方法だ。」
ここですね。
日本は今少子化や晩婚化が一つの原因でものすごい勢いで人口減となっています。
現在の日本の人口は1.26億人
経済産業省が発表している今後の日本人口の推移をみると、
2016年では1.26億人
2020年には1.24億人
2040年には1億人
2060年には8700万人
と僅か40年で33%も人口が減少してしまう計算となります。
そこでTPPによって仮に「外国人移住者によって日本の減少していく人口に歯止めをかけよう」
という考えが決まれば、
今後日本もアメリカのような複合民族国家として変貌していく可能性が高い。
今まで日本建国以来、単一民族として島国でやってきたから、ある程度高水準な治安も維持できましたが、
この問題は今後40年間の日本の「急激な変化」「治安の悪化」を意味しているともとらえられます。
TPPに話を戻します。
TPPの促進によって環太平洋圏内では、国内、国外出身者の格差をなくそうとする動きが加速していきます。
TPP施行により、外国人と日本人の雇用格差を全て解消するということは、日本国内における外国人労働者が日本の労働者と同じ待遇となり、
そうなれば、イギリスの例を見てもわかる通り、日本で仕事をしようぜ!!っていう外国人労働者が急増。
ダイレクトに外国人労働者増=日本の人口増を意味します。
■EU法に似た遵守の強制力が働く可能性
とはいえ、そうすると日本人の失業者増えるじゃん。となって受け入れなければ
それは日本はバッシングの対象となり、各国・各国人から日本国家に対して賠償請求がされるようになります。
TPPという環太平洋圏内単位での内外人に全く同等の条件を与える事がTPPによって義務となれば、日本は受け入れざる得ない状況になりえそうですね。
■ここまでのまとめ ・日本の人口1.26億人(2016)⇒8700万人(2060) ・日本の人口は40年間で33%減少する予測 ・TPPが移民自由化だとすれば多くの外国人が日本で暮らす可能性が高い ・TPPで決まったことは強制力が働く |
英国のEU離脱問題を問題提起として、もう一度TPPがこれからどんな影響を日本に与えるのか、考えていく必要がありそうですね。
ライター:上條
イギリスEU離脱関連記事
昨日書いた記事の反響が大きかったので、関連記事をいくつか書かせていただきました、。
実際に日本にどのような影響を及ぼすのか?GDPの観点より。
ダウ急反落について。リーマンショックの再来となりうるのか?
今回のイギリスEU離脱の引き金となったEU法の決まりについて解説してあります。
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