イベントや交流会参加者に読んでほしい運営のあれこれ
毎月、東京にて異業種交流会を開催している上條です。
今回は、イベントや交流会などを主催する人に特に読んでほしい内容になっております。
さて、今回の内容ですが
◯今回の記事は ・イベント主催者が意識したいイベントの料金設定 ・イベント参加費と期待値 ・イベント参加者の支出について |
先日、イベントについての相談をされて、ちょっと答えた内容が足りなかったので
捕捉的に記事にしておきたいと思います。
上條は、ひとつなぎ屋さんとして、東京でミナトワークス交流会なる異業種交流会を運営しています。
規模は大体10~20名規模でおこなっておりますが、
イベントを企画する上で意識しているのが「参加費」の金額設定です。
実際に他の主催者のイベントにも参加して勉強していますが、
今回は「参加費」「主催者の心構え」というテーマの元、
運営側として、失敗しない、参加者に満足してもらえるような運営方法などを記載しておきます。
イベント主催者が意識したいイベントの参加費設定
まずはイベント主催者がきちんと意識したいイベントの参加費用。
イベント参加費用に対して、考えが甘い人が多いように思うのですが、
参加者が支払うのは(今回は参加者の支出という面で)参加費だけではありません。
実際にかかる支出について書いておきます。
・参加費:イベントの参加費
・時間のロス:1時間1000円の対価
・移動時間:こちらも1時間1000円で算出
つまり、人間、1時間何かに費やした場合、金額で計算すると、それは1000円の損失になる。
まずは主催者はイベントを開催する際に
参加者から「 1時間1000円相当の時間的価値を頂戴している」と考えた方が良いです。
つまり
3時間4000円の交流会に片道1時間かけて参加した人は、
参加費:4000円
イベント時間3時間の価値:3000円
移動時間の拘束:1000円
———————
合計:8000円
そう、この計算だと、8000円相当を対価として参加者はイベントに参加している計算となります。
ここで、満足度がどのように決まるかと言えば
1.料理の良し悪し:料理が金額相当のモノだったのか?
2.イベントの満足度:そのイベントの満足度は金額に相当しているのか?
3.また参加したいと思うのか?:同じ条件で同じクオリティでまた参加したいのか?
ここです。
イベント参加費と期待値
次にイベント参加費と期待値という面で考えた時、
交流会の場合は、満足いくだけの話ができたのか?
また満足できるご縁があったのか?
ここが肝心です。
僕自身が参加した交流会系のイベントで
後悔するのは、
・主催者が気配りがない
・内輪盛り上がりで終始進む
・席の交代がない
・自分が求めていた対象が全くいなかった
というパターンはけっこう後悔しますね。
・主催者が気配りがない
▶主催者が参加者と同じ立場になる場合。
または主催者が会を開いて、予算を決めて、お店を予約する。
イベントでは気を配らない。
となると、それはすでに「主催者」ではなく「ただの幹事」でしかありません。
僕が主催する場合は、僕はほぼお酒は飲みません。
もともとお酒を愛する習慣がないのもありますが、主催者が泥酔する、酔っておかしなテンションになる。
または冷静な判断ができなくなるイベントは、「主催者」がいないイベントです。
それもやはりただの「幹事」としての役割しか果たしていないことになります。
イベント参加者は、そこをしっかり見ています。
「今回のイベントの主催者は、主催者たる行動や気配りがあったのか?」
「それともただの幹事だったのか?」
これは愛されるイベント主催者とリピーターにつながらないイベントの一つの境目になります。
・内輪盛り上がりで終始進む
▶次に内輪盛り上がりのイベントで終始進む
先日、長野市でとあるイベントに参加してきました。
イベント内容は、
東京から普段お世話になっているA氏を呼び、僕達A氏に頭が上がらないのです。
という理由や出会い、などを報告会形式で行うイベントでした。
イベントも「僕達A氏に頭が上がらないのです」
なんていううすら寒いコンテンツでしたが、
参加費2000円を払いひたすら、そのA氏バンザイ!的なものを見せられました。
これ、その主たる3人でファミレスか居酒屋でやればいいイベントじゃないの?
と思いましたが、まったく参加者は置いてきぼりです。
もう二度と参加するか!と思いました。
ということで、主催者はイベントでは普段から顔をあわせていたり
話がしやすい人と話すのではなく、
普段話せていない人や
イベントで浮いてる人、環に入れない人に対して気を配る必要があります。
・席の交代がない
▶2時間4000円イベントで、席の交代などを主催者が支持しない場合。
テーブルの広さにも寄りますが、自分の付近の人(2~3人)としか話もできずイベントは終了してしまうでしょう。
こういう席替えっていうのは、実際参加者の判断ではしにくいものです。
・勝手に席を離れてもいいのか?
・料理がコースの場合は席は固定せざるえない
・自分が勝手に席を移動することで角が立つのではないか
そういう不安や日本人ならではの遠慮が働いてしまいます。
参加者20名。テーブル5席だった場合。
1テーブルに4人が座ります。
最低でも4回転しないと、他の参加者とはなしをすることはムズカシイ。
そうならない工夫として
・立食形式にする
・料理はコース料理にしない
※基本的に席固定になるコース料理を交流会でチョイスするのはナンセンス。
・主催者がある程度見計らって席を交代する合図を送る
こういう配慮が絶対的に必要になります。
・自分が求めていた対象が全くいなかった
▶参加者は交流会系イベントに何を求めるでしょうか?
1.自分が知らない業界の人と話がしたい
2.自分の話を聞いてほしい
3.人とふれあいたい
4.ビジネスチャンスを、またはビジネス人脈を広げたい
5.楽しみたい
様々ですが、
実際に主催者は参加者がどのような目的でイベントに参加するのかを
配慮、または想定しないといけません。
以前あったイベントの話です。
3時間3000円。
料理は美味しかったのですが、
メンバーがいわゆる”いつものメンバー”
あれ?これってわざわざイベントに参加しなくても普段会える関係性じゃん。
と思うことがありました。
もちろん、知っている人と違う場所で話すことも楽しいですが、
主催者は、「参加者は何かしらの望みを抱いてイベントに参加している」
と考えなくてはなりませんし、
また、それはきちんと主催者として気を配るべきポイントになります。
イベント参加費用の目安について
次に料金(3時間イベントと設定した場合)
◯交流会の参加費用
・3時間:1000円
▶3時間1000円は格安!
料理持ち込みなどの場合はこれは成立しそうですが
実際に3時間で1000円はこれはまずありえない設定です。
レンタルオフィスを借りて、料理を持ち込みイベントなら可能。
・3時間:2000円
▶こちらもやや安い料金設定になっています。
もちろん、料理がどういうコースで飲み放題なのか、そうではないのか?
ここも変わってきます。
・3時間:3000円
▶ここら辺(2500円~3000円あたり)
この料金設定が、参加者に金銭的な負荷を与えない上限の目安になります。
・3時間:4000円以上
▶お店やコースにもよりますが、
実際に、3時間4000円イベントに招待された時、
僕が参加者の立場なら思います。
1.このイベントは4000円の価値があるのか?
2.なぜ4000円なのか?
3.この金額はこのイベントと照らし合わせて妥当な金額設定なのか?
つまりは、この3時間4000円以上の設定は、
「満足度」の前に、そもそも何でそういう金額設定なのだろうか?
と考えさせやすい金額です。
※もちろん、金額如何に関わらず主催者は参加者の満足度を考えてイベントを運営していかなくてはなりません。
お店を予約する際も
・料理の品目や種類
・料金
・禁煙席/喫煙席の有無
・アクセスしやすさ
・賑やかなのか、騒がしいのか
・部屋の明度
などまで考えておかなくてはなりません。
ここらへんの意識の違いが主催者の質として見られる、評価される部分ですし、
実際に参加者として誘われても、こういう部分がいい加減だと
どんなに親しい関係でも僕はイベントには参加しないようにしています。
イベントも一種の商品。
ブランディングや主催者たる配慮は大切ですね。
というわけで今後イベント主催をする方向けに
また自分の備忘録として書かせていただきました。
最後に
◯勘違いすんな!主催者は主役じゃネェ!
について
ここで最後に追記しておきたいのは、
主催者はあくまでもホストです。
よく主催者が会の主役みたいなポジションに自ら就こうとする会がありますが、
もう一度いいます。
主催者は、ホストであり、黒子であり、スタッフです。
主役はお金を払って参加してくれた方々
これを勘違いして
・僕の会にきてくれてありがとう的に思い上がる主催者は失格。
・極力透明感になるくらい自分を出さない、出しゃばらないのが
善き主催者の一つの特徴となります。
ライター:上條
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