企業コンサル上條の経営学3風姿花伝から学ぶ経営者マインド
企業コンサルを行っている上條です。
毎回書いていますが、僕はコンサルをしている人もコンサルという言葉も胡散臭くて嫌いなので
「共闘家」と名乗っています。
さて、前回、経営者は人生の指南書を見つけよう!という記事を書きましたが、
今回はその続きです。
僕が基本的に推したい書籍は「風姿花伝」と「禅語」
この二つの書籍にあるエッセンスは非常に経営者のマインド、経営に役立ちます。
今回はその一冊「風姿花伝」より、「初心忘るべからず」
これ、けっこう間違った意味で覚えている人が多いのですが、実際に
「初心忘るべからず」とは
「初心者の頃の気持ちを忘れてはいけませんよ!」という意味ではなく
「自分が今いるステージから上に行った時にそれまでのステージで行き詰った時に乗り越えた方法を忘れるな」
という意味になります。
つまり、初心とは、初心者の気持ちではなく「 困難を乗り越えた時の気持ち」
これを指します。
経営者になると、
経営者一年目、資金繰りや常連客の定着に苦心し、
従業員の教育もうまい具合に行かなかったり
自分も体調を崩してなんて
経営を始める前に描いていたものとは大きく異る場合もあります。
しかし、習うより慣れよ!ではないですが、
なんとかその困難を乗り切って経営者は成長していきます。
大切なのは、こういう時に感じた「産みの苦しみ」や
「小さなつまずきを乗り切った時の嬉しい気持ち」
「初めて従業員とぶつかりあった後に分かり合えた時の共有感」
こういう気持ちを指します。
「風姿花伝」の作者世阿弥はいいます。
「ぜひ初心忘るべからず」
▶若い時の苦労や労苦、または経験というものは岩に刻みつけてしっかり覚えておきたいものです。
しかし、人間は忘却の生き物。
初年度の思い出も時間とともに風化し、自分の都合の良いように改ざんされてもいきますし、
段々と時が経つにつれて慢心もします。
つまりは
世阿弥が言いたいエッセンスとしては、
「仕事に慣れて危機意識や仕事に対する真摯な気持ちを忘れないでね!」
ということと
「仕事を始めた頃の情熱や熱い気持ち、つまり情熱の源泉を忘れないでね!」
ここにあると思います。
企業コンサル上條の経営学3風姿花伝初心忘るべからず経営法
では実際にこの初心というものを忘れないためにはどうしたら良いでしょうか?
1.初年度の写真を飾っておく
2.スタッフとシェアする
3.当時の思いを思い出せるリマインダーを用意する
一番は、「開業当時の写真」を飾っておく。
これです。
若かった自分のキラキラした瞳。
燃える情熱に不安。
そんな感情が映し出された青臭い写真を飾っておくこと。
それ以外では、スタッフがいらっしゃるならば、
創業当時の思いを経営者はスタッフに語るべきです。
当然スタッフは創業当時からいない場合が多いので
創業者の初心など知るよしもありません。
最後に、やはり意識的に初心をとどめておけるリマインダーを用意しておく。
動画も良いですし、日記でもSNSでの投稿も良いでしょう。
人間は忘却しながら、意識をゆるめると低流に流れていってしまいます。
あの日、はじまりの日の事
初年度の気持ちを忘れないこと、
これはステージ事に初年度があります。
そのステージごとの最初の感情や乗り切った経験を忘れないでより良き経営をしていきたいですね。
ライター:上條
◯企業コンサル上條の経営学シリーズ □第一回:企業コンサル上條の経営学1経営ビジョンって何?|松本市 □第二回:企業コンサル上條の経営学2指南書を探す必要性 □第三回:企業コンサル上條の経営学3風姿花伝初心忘るべからず|松本市 □第四回:企業コンサル上條の経営学4経営デッドラインを覆せ|松本市 □第五回:企業コンサル上條の経営学5まさに皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ、各員一層奮励努力セヨ □第六回:企業コンサル上條の経営学6視座を変えることとパラレルキャリアの重要性 |
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