TPPとは
環太平洋地域での自由貿易、関税の引き下げや撤廃、税制見直しや著作権のルール変更などを盛り込んでの
広域自由貿易の枠組み。
交渉参加国と関心を示す地域一覧。
■P4参加国
・チリ
・ニュージーランド
・ブルネイ
■拡大交渉参加国
・アメリカ合衆国
・カナダ
・ペルー
・オーストラリア
・日本
・マレーシア
・ベトナム
・メキシコ
・シンガポール
■交渉に関心を示す国・地域
・パプアニューギニア
・フィリピン
・台湾
・韓国
・タイ
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TPP基礎知識
アメリカ合衆国を中心に太平洋を取り囲む12カ国が参加する貿易自由化を目指す枠組み。
国という境界を取っ払ってもっと自由に貿易しよう、関税などの足かせは取っ払った方がいいんじゃないの?っていうのが本筋。
正式名称は「環太平洋経済連携協定」
2006年にシンガポールなど4カ国で発効した協定にアメリカ合衆国が参加を表明したもの。
世界的な自由貿易の枠組みとして注目されているが、その実情は未だ不透明。
日本は2013年から参加しました。
TPP交渉2006年~2014年
2006年
シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの自由貿易協定「P4」発足
2008年9月
アメリカが交渉参加の意向を表明。
自由貿易の枠組みとして、注目が集まる。
2010年3月
「P4」にアメリカ、オーストラリア、ペルー、ベトナムを加えた8カ国で新協定が結ばれる。
2011年11月
日本、カナダ、メキシコが交渉参加の意向を表明。
2012年10月
カナダ、メキシコが交渉参加。11カ国に増加する。
2013年7月
日本が交渉参加。12カ国に。
8月
交渉後の共同声明で「年内の交渉妥結を目指す」
12月
アメリカと他国との間で条件を巡って対立が起こる。
年内妥結の見送り決定。
2014年4月
関税を巡り日米の2国協議。豚肉、自動車などで合意に至らない。
というわけで、それぞれの主張の妥協点が見つからないまま参加国同士での話し合いが現在も続行中。
TPP最近の動向2014年夏
各国の国内産業補語の姿勢(つまり国内の生産、特産品や自国を潤す商品が自由貿易化によって侵害され、余計不景気になるのではという不安)から、関税分やの対立が続き、妥協ラインが見いだせていないのが現状。
どこかの国が得をするというのは、どこかの国が損をするということだから。
日本国内では
・米
・牛肉
・豚肉
など重要5分野として関税を維持するべきとの主張が強い。
アメリカでは、自動車。
オーストラリアでは牛肉など、それぞれ保護項目を持っている。
自由化率を可能なく、100%とする理想は後退をしている。
※もしも自由化率100%となれば、国土や農耕地が広く、低いコストで大量生産できる国が圧倒的に有利となってしまうから。
関税引き下げで妥結すれば、日本の農業は直接的な打撃を受けることは必須。
一方日本の自動車は輸出時に多くの関税がかかっていたので、国内自動車産業にとっては追い風となりそう。
関税以外にも発効すれば、ビジネス環境が代わる分野業種が多い。
ゲームソフトや音楽何度の著作権は日本では50年だけど、
アメリカでは70年への統一を提案されている。
※最近「著作権」について国内の取り締まりが一層厳しくなったのもこの影響。
またディズニー作品などの著作権期間が延びることで、作品へ支払われる費用も増額する。
また、新薬の開発データの保護期間が延長されれば製薬会社には大きなメリットとなる。
ということで広域にその権利や自国製造品や農産物などをいかに他国に売るのかということで、
メリットとデメリットが存在し、誰もが喜べる妥協点を見出すのは難しそう。
TPPにおける日本のメリット
・自動車産業が隆盛。海外市場の拡大
・製薬会社の利益増
・新規サービスの台東
TPPにおける日本のデメリット
・医療費増。
・安全管理の低下
・農家への痛手
・税金の増加
・失業者増
TPPにより影響が大きい産業
■医療品
大手製薬会社の収益源となるのが生活習慣病薬など。
その権利保護期間が延長することで利益増、利益を享受する期間の延長で延命できる製薬企業は増える。
■インフラ産業
交渉に参加する新興国には政府期間の調達規模が大きい国もある。
自国企業の優遇が軽減されることによって外資系産業や他国の参入が容易となる。
現在も日本国内に大型スーパーマーケットなどが他国参入により発展していますが、
ますます拍車がかかりそう。
■自動車
アメリカは日本などで製造する自動車に高い関税をかけていますが、引き下げられることにより、アメリカでの日本車需要が増加する。
■日本郵政
国有企業改革をすることがTPP交渉後に日本国産業が生き残るキーワード。
官有企業なども民間企業なみに足回りを整えてフットワークを軽くしなくてはついていけない。
かんぽ生命は新商品の認可でこのTPPの影響を既に受けている。
■農業
アメリカやオーストラリアなどから安い農作物が激安大量輸入されればひとたまりもない。
ただでさえ、日本国内の農業は後継者不足や携わる人の高齢化が進んでいるので、
日本農業の後継問題にも大打撃は必須。
■出版・ゲーム業界
日本の著作権ルールや期間延長によって、現在著作権が切れている商品の再度著作権利が発生する可能性あり。
海外向けコンテンツによって台東しやすい産業。
TPPまとめ
一言でまとめるなら
・アメリカ主導で進んでいる。
・関税や知的財産権の主張の相違で対立。
どこの国のルールに則ってやるのかで全くその特質を変えるのがこの「環太平洋経済連携協定」ことTPP
とかく、国力がある産業に偏っている国にはデメリットが大きい。
農林水産・工業・サービス業それぞれに生き残るために前例のしきたりや固定概念を打ち破って、グローバルな視点で組織形態も含めて立て直す必要性がありそうだ。
writer:かみじょー
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