英のEU離脱問題と世界の難民問題
英のEU離脱問題の原因として、
・難民や移民の受け入れ問題による治安や税金などが大きくありました。
日本に住んでいると、難民も移民もまるで遠い世界のお話しのように感じます。
福島で地震があった時に他の県へ移住される方がいらっしゃいましたが、
他の国から日本へ難民として逃れてくる、これは日本で暮らしていても
ニュースを見ていてもあまり伝わってこないし、
その原因や現状を理解しがたい難しい問題だと感じました。
今年はもうちょっとこのブログも社会的な世界的な自分が知らなかったこと、
知っといた方がいいだろうことを
まずは自分で調べ、そしてそれを極力わかりやすくまとめていきたいと思います。
世界には約5000万人の難民がいる
難民:元いた場所や国がいくつかの事情が生じて暮らし続けることが困難になって他の移住地を別の国に求める人のこと
現在世界では約5000万人の難民がいます。
それは日本人口の4割にのぼり、決して少ない数値ではありません。
これ全世界の人口のなんと「0.7%」
「世界の142人に1人は難民である。」
これが実際のところの現状となります。
■世界の難民まとめ ・世界には約5000万人の難民が存在する ・それは全人口の「0.7%」 |
最も難民が多い国パレスチナ
難民数:500万人
まずはパレスチナってどこだろう?
中東ということはわかるけど、そこまで詳しく知る人は少ないかもしれません。
パレスチナ問題という言葉は聞いたことがある人も多いと思います。
紛争が多いから危険すぎて暮らせないのかな?くらいでとまってしまっていたので、
さらに掘り下げていきたいと思います。
このパレスチナの難民問題は歴史も古く、
1946年から1948年の間にパレスチナに住み、
1948年:第一次中東戦争により住居を失った人、生活の手段を失った人やその子孫が
パレスチナの難民として含まれます。
今までのパレスチナからの移住先だったシリアも治安が悪化し、シリアの隣国へさらに移住する流れになっています。
パレスチナ難民とアラブの春
まずは「アラブの春」から
アラブの春ってなんでしょう?
・アラブの春とは
2010年から2012年にかけてアラブ世界において発生した、
前例にない大規模反政府デモを主とした騒乱の総称である。
2010年12月18日に始まったチュニジアのジャスミン革命から、アラブ世界に波及した。
つまりは大きな大きな反政府デモがアラブの春です。
現政府に対する反対運動をおこし、その結果、多くのアラブの国では民主化がなされましたが、
パレスチナ民の移住先であったシリアでもアラブの春の影響で少し遅れて反政府デモが起きました。
ただデモというのは日本の渋谷あたりで起こるようなヌルいものではなく、
一部のの参加者は武装化し治安部隊との衝突。
それが新たな争いの火種となり、シリアの反政府デモはシリア内戦と発展、さらに政府軍の一部が反政府側と合流「自由シリア軍」として内戦は激化しました。
難民にとってはそれは安住の地となるはずだったシリアが激戦の地となってしまったので、さらなる移住先を探さなくてはならなくなりました。
■アラブの春まとめ 2010年チュニジアのジャスミン革命が発端 シリアでも反政府デモが起きる ↓ 反政府VS武装治安部隊 ↓ シリア内戦 ↓ 自由シリア軍VS政府軍 ↓ 悪化 |
450万人の難民がいるコロンビア
難民数:450万人
世界で二番目に難民が多い国は
南米のコロンビアです。
コロンビアというとコロンビア豆、コーヒー。
なんて安易なイメージしか浮かびませんが、
実際パレスチナとほぼ同数の難民を抱えるのがコロンビアでした。
コロンビアではすでに40年以上つづく内戦の真っ最中。
それは政府軍とFARC(コロンビア革命軍)などの反政府ゲリラなどの闘争が40年続いています。
この内戦には麻薬組織もかかわっていて、
自体はかなり複雑。
一般市民の死者も30万人以上となり、
特にコカの栽培地域は激化。
都市部へ逃れる人があとを絶たないようです。
■コロンビア難民まとめ ・40年以上紛争が続く ・麻薬組織もかかわってくる内戦となっている ・コカの栽培地域は特に危険 ・栽培都市部に暮らすものは都市部へ逃れる |
第3位コンゴ民主共和国
難民3数:350万人
世界第三位の難民数がいるのがコンゴ共和国。
コンゴ共和国も原因としては「国際紛争」。
原因としては
1988年:武装蜂起した反政府勢力+ルワンダ(隣国)+ウガンダ
VS
政府軍+ジンバブエ+アンゴラ
という構図となり、内戦から→国際戦争へと発展しました。
コンゴ共和国は、地下資源が豊かであり、そこに目をつけられ、国内外の武装グループが多く発生しました。
2002年:和平プロセスが進展。各国の撤兵が合意
しかし、紛争は収まらず、
これって他の国が煽るだけ煽って投火してからの撤退って
自分の国のことに首を突っ込んでかき回しておいて…って思いますね。
■コンゴ共和国難民まとめ ・1988年から続く内戦が隣国の参戦により国際戦争へ ・コンゴ共和国は地下資源が豊富 ・2002年他国は撤兵するが内戦は収まらない |
第4位はアフガニスタン
難民数:340万人
アフガニスタンでの主な原因は
1979年:旧ソ連による侵攻
1989年:旧ソ連撤退後に起きた内戦
2001年:9.11以降のアメリカの報復戦争
↓
国の基礎がそこで崩壊。
無政府状態に。
↓
2004年:カルザイ大統領の当選
アフガニスタンへ帰国する国民も少し増える
しかし、度重なる戦争や内戦により、
文化的崩壊。
仕事→なし
学校→なし
住居→なし
という状況となる。
■アフガニスタン難民まとめ ・1979年旧ソ連侵攻が発端 ・2001年9.11報復戦争で激化 ・カルザイ大統領によってこれからどう変わっていくかに注目 |
第5位:シリア
難民数:300万人
シリアの難民問題は、第一位のパレスチナ難民問題とつながるところが多い。
理由としては、パレスチナとシリアが隣国でもあり、
元より両方とも国土がせまい。
国土がせまい国で戦争が起きれば国土のほぼ全体に影響が及んでしまう。
2011年:アラブの春の影響で反政府デモ
2012年:自爆テロが起き、政府軍と反政府軍の抗争が激化
内戦は悪化するばかりで年々難民の数は増加している
パレスチナからの難民もアラブの春以前に多かったが
その移住先シリアも住める状態ではなくなったのでさらなる移住先を求めて移動している。
■シリア難民まとめ ・アラブの春の影響が大きい ・自爆テロが原因で悪化 ・収束には向かっていない |
と第1位から5位までまとめましたが、
多くの難民は中東出身者。
中東といえば、地下資源の問題も絡んでくるので、
お金目当てに、あえて内戦や軍事加入を推進している組織も多そう。
ライター:上條
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