渡邊雄太選手がメンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約を結ぶ
渡邊雄太選手がメンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約(2Way契約)を結び、
田臥勇太選手以来となる史上2人目の日本人NBAプレイヤーが誕生しました。
これはひとえに渡邊雄太選手の血の滲むような努力が実を結んだということですね。
さて、今回の記事はこの「2ウェイ契約」って一体どんな契約なの?
という内容をまとめていきます。
ちなみに、2017-2018年に2Way契約を結んだ選手は、
「40名」ほどいますが
ポジションは、「ガード」が多いように感じました。
渡邊雄太選手がメンフィス・グリズリーズと結んだ2ウェイ契約とは
渡邊雄太選手がメンフィス・グリズリーズと2ウェイ契約とは一体どんな契約なのでしょうか?
2way契約について
2Way契約について。
簡単に言えば、
[aside type=”normal”]・1チーム2人まで契約可能。既存のロスター枠15人に追加で2人。
・チームのサラリーキャップにカウントされない。
・NBA歴4年未満の選手のみ契約可能
・1つのチームに最大2年所属可能
・基本給は800万円、最大で3000万円近くのサラリーまで貰える。(Gリーグの10倍)[/aside]
2WAY契約とは2017-18シーズンから始まった新しい制度です。
基本的にNBAの下部組織であるGリーグでプレーしながら最大で45日間NBAに所属できます。
[aside type=”normal”]1.Gリーグとの契約で年間75,000ドル(約800万円)のサラリーが保障されます。
2.NBAに所属した日数分だけNBAの最低サラリーを日割りで得ることが出来ます。
3.各チーム2名まで2WAY契約を結ぶことが出来、サラリーキャップには含まれません。[/aside]
GリーグからNBAへのパイプや選手育成がこれまでうまくいっていなかったことから設けられた制度で、
生活が安定しバスケットに集中できる環境は選手にとって望ましいですがデメリットもあります。
選手の生活が安定することでバスケット界がさらに発展する!という考えのもと創設されました。
2way契約の背景
NBAを目指す選手はGリーグ(旧Dリーグ)に所属するが、給与待遇面での課題があり、有力選手が海外に活路を求めるようになった。
チームとしても、Gリーグが育成の場として十分に機能してはいなかったので、思うような長期的なチーム作りができなかった。
2way契約の金銭面
2way契約の金銭面はまさに破格!
Gリーグの昨シーズンのサラリー
$19500(220万円)と$26000(290万円)
海外チームのサラリー(特にスペイン、ギリシャ、中国など)
実力によって変わるが、数千万円以上可能。デンバーのムディエイは、ドラフト前に1年中国リーグに所属し、1.3億円で契約した。
2WAY契約の特徴
2WAY契約の特徴については
[aside type=”normal”]・1チーム2人まで契約可能。既存のロスター枠15人に追加で2人。
・チームのサラリーキャップにカウントされない。
・NBA歴4年未満の選手のみ契約可能
・1つのチームに最大2年所属可能
・基本給は800万円、最大で3000万円近くのサラリーまで貰える。(Gリーグの10倍)[/aside]
・基本はGリーグ所属。シーズンのうち45日間だけNBAに所属(チーム練習や帯同も日数に含まれる)できる。
・1年契約も、2年契約も可能。
・契約後にはQOを提出し、制限FAとなることもできる。15日間以上NBAに所属したら、チームは選手のバード権も持てる。
2Way契約のメリット
2Way契約のメリットは、
NBAの枠が60人増えるといっても過言ではなく、選手にとって豊かに生活できる給与が保証されながらNBAに挑戦し続けることができる。
チームにとっては、長期的なビジョンで選手を育成可能、且つ、サラリーキャップへの影響が全くない。
未熟な選手でも契約に踏み切れる。
2Way契約のデメリット
2Way契約のデメリットは、
・デメリット1
選手にとって一度2way契約すると他のチームから声が掛けられなくなる(トレードは可能)。
通常のGリーグの選手はすべてのチームからコールアップされる可能性があるが、
2way契約は自分のチームからしかコールアップされない。
チーム事情によっては飼い殺しになるリスクがある。
・デメリット2
チーム側にとってもGリーグの事実上Top60の選手が2way契約で所属が決まってしまうため、
仮にシーズン中に主力選手に怪我が続きGリーグから選手を補強したい場合、選手探しがかなり厳しくなる。
契約した2way選手の見込みが外れた場合、次の手を打つことが困難。
2Way契約まとめ
・1チーム2人まで契約可能。既存のロスター枠15人に追加で2人。
・チームのサラリーキャップにカウントされない。
・NBA歴4年未満の選手のみ契約可能
・1つのチームに最大2年所属可能
・基本給は800万円、最大で3000万円近くのサラリーまで貰える。(Gリーグの10倍)
メリットは、
・生活できる給与が保証されながらNBAに挑戦し続けることができる
・チームにとっては、長期的なビジョンで選手を育成可能
デメリットは
・他のチームから声が掛けられなくなる
・チームにとっては、チーム内の主力選手に怪我が続きGリーグから選手を補強したい場合、
選手探しがかなり厳しくなる。
2Way契約の今後の課題
2Way契約は、選手、チームともにメリットが大きい分、課題を抱えています。
選手の幅が広がり、またチームとしても長期的に育成ができるというメリットや、
選手にとっては海外を挑戦するための一つのチャンスとなります。
ただ、チームのマネジメント、選手管理ができないと
2Way契約選手をただ腐らせてしまう可能性もあるのでそこが大きな課題ですね。
選手次第とは言い切れないのがこの2Way契約。
NBAの各チームが育成のための切り札を2枚持てることで、
これまで以上に自分たちのバスケットに合う選手をじっくりと見定めることができる。
選手にとっては、生活上、NBAを諦め海外に行くしかなかったが、選択の幅が大きく広がることに。
この制度を活用できるかが、今後の成功の鍵に。
渡邊雄太選手のこれまで
今回2Way契約をした渡邊雄太選手のこれまでをまとめました。
三木スポーツ少年団でバスケスタート
↓
高松市立牟礼中学校2年生時の2009年3月に香川県選抜チームのメンバーに
↓
尽誠学園高等学校に進学。1年次よりスターターとして全国大会
↓
田臥勇太選手の言葉に感銘を受けアメリカ留学
↓
ブルックリン・ネッツの一員としてNBAサマーリーグに参加
↓
2018年7月20日、メンフィス・グリズリーズと2-way契約←今ここ
1.高校までの渡邊雄太選手
小学1年の時、三木スポーツ少年団で本格的にバスケットボールを始める。
高松市立牟礼中学校2年生時の2009年3月に香川県選抜チームのメンバーに。
第22回都道府県対抗ジュニアバスケットボール大会に出場。
2010年4月、尽誠学園高等学校に進学。1年次よりスターターとして全国大会に出場し、
2011年および2012年の全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会で2年連続で準優勝して全国ベスト5に選出されている。
2.アメリカ留学
高校卒業後の進路については2012年春までにはアメリカ留学を決意。
周囲には反対の声もあったが、同年夏にはNBA経験のある田臥勇太もアメリカ行きを後押し。
家族も田臥の言葉を信じてアメリカ留学
3.NBA
ブルックリン・ネッツの一員としてNBAサマーリーグに参加。
試合平均で24分出場、9.4得点4.2リバウンド、1.6ブロックを記録した。
サマーリーグ後の2018年7月20日、メンフィス・グリズリーズと2-way契約を結んだ。
ちなみに
田臥勇太選手の名言
渡邊雄太選手にも影響を与えた田臥勇太選手の名言です。
「何事に関しても「やるぞ!」って決めて、それにとことんエネルギーを費やすことが大事。」
「ネガティブなことを考えるより、その間にできること、
言い方をかえればその間にしかできないこと、それを自分なりに見つけて毎日取り組むべきじゃないかな。」
「後悔する、弱音も吐く、だけどかならず、前を向く。」
「周りからは、けなされ「無理だ」って言われてた。でも他人に自分の限界を決めさせたくなかった。」
「プレーすること自体が目的であり、結果は単なる自分のパフォーマンスの確認作業に過ぎない。」
「アメリカに出てきたのは、NBAを見て楽しむだけではなく、
一緒にやってみたい一心だった。できるとかできないというより、やってみたい気持だけ。」
「何万回もパスをし、何万キロもドリブルして、何万本もシュートを打って、
何十足もバッシュを履きつぶし、僕はアメリカのコートに立った。でも、僕の旅は終わりじゃない。これは始まり。」
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